動物総合病院ユニベッツ福岡

犬の子宮蓄膿症(パイオメトラ)

 

 この記事のポイント


  • 子宮蓄膿症は手術すれば治る
  • すぐに手術しなければ、危険
  • 症状が見られたらすぐに病院へ

子宮蓄膿症っぽいんですが・・・

すぐに病院に連れてきてください。手術が遅れるとワンちゃんの命に関わります。無事に手術することができれば完治できる病気です。ここから下の内容は読まずに、すぐに病院へ連れて行きましょう。

手術が怖いんですが・・・

安心してください。ユニベッツは30年以上の臨床経験を持ち、毎年何頭もの子宮蓄膿症の手術を経験してきました。手術後数日の入院は必要ですが、最終的には完治して元気になって退院しています。手術室も広く、大きなガラス張りで手術の様子を見ることができ、安心できます。その他手術設備も充実、厳重な麻酔管理で、レベルの高い緊急医療体制を維持しています。

子宮蓄膿症について詳しく知りたい

子宮はメスの生殖器で、通常は体外から閉鎖されています。しかし発情期にはオスを受け入れるために入口を開き、ここから体外の細菌が入り込んでしまうことがあります。発情出血開始から1~2カ月の黄体退行期には、交配をしていなくても、受精卵を着床させやすくするために子宮内膜が厚くなっており、このため細菌も繁殖しやすくなり、感染します。

避妊手術をしていないメス、その中でも出産経験がないメス、中~高齢のメスがよく発症します。子宮内に膿が溜まり、薄くなった子宮の壁が破れた場合、腹腔(お腹の臓器が入っている空間)内に膿が漏れ出すと、腹膜炎を発症し助からないことがあります。子宮蓄膿症の場合、早急に手術で摘出する必要があります。

子宮蓄膿症の場合、次のような症状が見られることがあります。

  • 元気消失、食欲減退
  • 多飲多尿
  • 陰部から膿が出る、陰部をよく舐める
  • 嘔吐
  • 腹部膨満

子宮蓄膿症の検査

子宮蓄膿症と診断するには次の検査が必要です。

血液検査

血液の状態を調べることで、体に炎症がないか調べます。また他の臓器の病気の可能性も探り、麻酔をかけても大丈夫かどのような麻酔をかけるのか、の判断もします。

レントゲン検査・エコー検査

X線や超音波で、お腹の内部の画像を見ます。子宮の大きさを測り、中に液体がたまっていないかを見て判断します。

子宮蓄膿症の治療方法

子宮蓄膿症の治療方法は、主に外科手術です。
全身麻酔下で開腹、もしくは腹腔鏡下手術で子宮と卵巣を摘出します。
子宮蓄膿症と診断でき次第、出来る限り早く手術を行います。
子宮が破れて膿が腹腔内に漏れ出ていた場合は、腹腔内の洗浄も行います。

症状が重症でなく内科的治療を行った場合、再発する可能性があります。妊娠させる予定がない場合には、長く健康でいるためにも、避妊手術されることをおすすめします。

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